公開: 2023年6月18日
更新: 2023年6月18日
第2次世界対中に、日本の海軍と米国の海軍が、正面切って戦った、日本とハワイの中間の、ミッドウェー島近海での戦いがありました。日本海軍の航空母艦4隻が、この作戦に参加し、米国海軍の航空母艦3隻が、この戦いに参加しました。日本海軍は、約1日の戦闘で4隻の航空母艦を全て失い、米国海軍は、1隻の航空母艦を失いました。日本軍の死者は、3,000人を超え、米国軍の死者は、300人を超えました。
この戦いに参加した米国海軍のパイロットで、日本海軍の駆逐艦からの対空砲火によって撃墜され、海上に脱出して漂流していた米国兵の数名が、捕虜になりました。彼らは、駆逐艦上で、数日間の取り調べを受けた後、日本軍によって処刑されました。この事実は、米国海軍の調査に基づいて、遺族に報告されました。そのような報告を受けた、米軍パイロットの二人の姉妹は、ジュネーブ条約違反の日本軍の処遇を怒り、日本軍をひどく恨んでいたそうです。
戦後40年が経った1980年代になって、日本人のジャーナリストがその姉妹の存在を探し当て、訪問したそうです。その時、姉は、「あれは、戦争だったから仕方がない。」とあきらめの言葉を述べたそうですが、妹は、訪問したジャーナリストに対して敵意を露わにしたそうです。しかし、その人の息子によりますと、その後、その妹の態度は変わり、訪問してくれたジャーナリストが贈った日本からの土産物を、死ぬまで大切にしたそうです。彼女は、ジャーナリストの訪問によって、日本にも同じような経験をした遺族が、数多くいることを知り、日本人を許したようです。
この許しの行為を通して、彼女は心の癒しを得ることができ、心の平安を得たのではないでしょうか。彼女が、通っていたキリスト教の教会で、祈りを捧げることで、心の平安を得たのであろうと考えられます。
ETV特集、ミッドウェー海戦 3418人の命を悼む 第二部残された者たちの戦後、BS放送2023年6月17日放送